シリアルナンバー077

マイ フェイバリット

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

f:id:yukiyosi121:20200830164113j:image

何気なくいつも見ているドラマなのに

始まって数分で、このドラマは一体なんなんだ?と心を鷲掴みにされたある夏の夜。

その時私は手帳に、岩井俊二、と書き込んだ。

そのドラマが、打ち上げ花火、下から見るか?

横から見るか?です。

ドラマなのに短編映画のような雰囲気。

そしてそののち、本当に短編映画として上映

された。

岩井美学の始まり。あの衝撃を地上波で味わう

事が出来たなんて。今ではあり得ない。

そんな伝説級の作品を、なんとアニメにした

という…

金曜ロードショーで見ました。ネットでの感想

はあまり…いやかなり良くない。

そりゃそうでしょう。私は批判する為に見たようなもん。もしかしたら、いい作品かも…

と微かな期待も打ち砕かれました。

まず第一に。主人公は小学生じゃなくちゃダメ🙅‍♀️中学生だと、生々しい初恋の話になってしまうから。

たとえ中1の設定でも制服姿がアウト。

なずなと典道達の、初恋の手前の淡い淡い恋心は、小学生だからいいんです。

前半はドラマのアングルをそのまま使ったようでドラマのワンシーンを思い出すけど

違う、そうじゃない感が満載。

アニメ化が悪いんじゃなくて、どうして中学生にしたんだろう?

恐らく見て欲しいターゲットを見越して変更したのかもしれない。

作画はとてもキレイだし、なずなはめっちゃ美少女だし、萌え、の対象だと思う。

でも、ドラマのなずな役奥菜恵の美少女には

敵わない。だって、実写なんだもん。ホントに

なずながそこにいるんだもん。

16歳に見えるかな、のセリフのあのなずなは

彼女じゃなくちゃ醸し出せない、10代それも

小学生女子の色気はアニメじゃ無理。

脚本は大根監督。モテキでまさに、打ち上げ花火のオマージュを作るくらいだから、きっと

このドラマが大好きなんだと思う。

なのに。どうしてこうなっちゃったのかな。

唯一関心したのは、花火を見に行く友人の

チビとメガネはドラマに寄せて似てたところ。

と、ここまで散々ダメ出しをしましたが

アニメ化するって裾野を広げることなのかも

と少し思うようになりました。

なぜなら、金曜ロードショーで打ち上げ花火を見て、甥っ子がこの作品を好きになったから。

小学生の甥っ子はタイムリープをする場面がお気に入りらしい。

小学生男子にウケる要素があったのか…

そう思うと、ドラマ版を知らない人はアニメ版

の良いところを素直に面白い、と感じる事が

出来るのだろう。

マイナスしかないと思ってましたが、甥っ子に

免じて、プラマイゼロ、ということにします。