何気なくいつも見ているドラマなのに
始まって数分で、このドラマは一体なんなんだ?と心を鷲掴みにされたある夏の夜。
その時私は手帳に、岩井俊二、と書き込んだ。
そのドラマが、打ち上げ花火、下から見るか?
横から見るか?です。
ドラマなのに短編映画のような雰囲気。
そしてそののち、本当に短編映画として上映
された。
岩井美学の始まり。あの衝撃を地上波で味わう
事が出来たなんて。今ではあり得ない。
そんな伝説級の作品を、なんとアニメにした
という…
金曜ロードショーで見ました。ネットでの感想
はあまり…いやかなり良くない。
そりゃそうでしょう。私は批判する為に見たようなもん。もしかしたら、いい作品かも…
と微かな期待も打ち砕かれました。
まず第一に。主人公は小学生じゃなくちゃダメ🙅♀️中学生だと、生々しい初恋の話になってしまうから。
たとえ中1の設定でも制服姿がアウト。
なずなと典道達の、初恋の手前の淡い淡い恋心は、小学生だからいいんです。
前半はドラマのアングルをそのまま使ったようでドラマのワンシーンを思い出すけど
違う、そうじゃない感が満載。
アニメ化が悪いんじゃなくて、どうして中学生にしたんだろう?
恐らく見て欲しいターゲットを見越して変更したのかもしれない。
作画はとてもキレイだし、なずなはめっちゃ美少女だし、萌え、の対象だと思う。
でも、ドラマのなずな役奥菜恵の美少女には
敵わない。だって、実写なんだもん。ホントに
なずながそこにいるんだもん。
16歳に見えるかな、のセリフのあのなずなは
彼女じゃなくちゃ醸し出せない、10代それも
小学生女子の色気はアニメじゃ無理。
脚本は大根監督。モテキでまさに、打ち上げ花火のオマージュを作るくらいだから、きっと
このドラマが大好きなんだと思う。
なのに。どうしてこうなっちゃったのかな。
唯一関心したのは、花火を見に行く友人の
チビとメガネはドラマに寄せて似てたところ。
と、ここまで散々ダメ出しをしましたが
アニメ化するって裾野を広げることなのかも
と少し思うようになりました。
なぜなら、金曜ロードショーで打ち上げ花火を見て、甥っ子がこの作品を好きになったから。
小学生の甥っ子はタイムリープをする場面がお気に入りらしい。
小学生男子にウケる要素があったのか…
そう思うと、ドラマ版を知らない人はアニメ版
の良いところを素直に面白い、と感じる事が
出来るのだろう。
マイナスしかないと思ってましたが、甥っ子に
免じて、プラマイゼロ、ということにします。